ロバストネス分析

 ファイルは、もともとはデータの永続化(電気きっても、前のデータを利用してプログラムが実行できる)という目的で出てきた技術である。
 その点で考えると、ファイルは、ロバストネス分析における、エンティティ、コントロールバウンダリでは、ソフトウェアシステム内部で半永久的に管理するデータとその振る舞いを定義するエンティティ(注1)として使われるべきであるのに、実際は、データの転送という目的で、バウンダリに使われたり、コントロールに使われ(注2)たりする。
 XMLも、エンティティ、バウンダリ、コントロールそれぞれに使われる。

ISO-IEC 20000 Foundation資格制度

VRRPについて(メモ)

第8回 LANスイッチの冗長化プロトコル「GSRP」 【1】VRRPを基にレイヤー2特有の機能を装備:ITpro

ネットワーク機器の2重化を実現するための標準プロトコルには「VRRP」(virtual router redundancy protocol)があります。ただし,VRRPはレイヤー3で動く「ルーター」を冗長化するためのプロトコルです。

 ルーターをグループ化して、代表IPアドレスあてのパケットをグループの中の「マスター」が処理します。
 「マスター」はグループ内で常に一台となるように、自身の状態をバックアップ機に定期的に通知します。この通知をVRRP広告と呼び、VRRP広告が途絶えた時点で別のバックアップ機が「マスター」に立候補します。
 このVRRP広告パケットは、224.0.0.18というマルチキャストアドレスを使って通知されます。

 仮に、複数のルータが「マスター」に立候補した場合、ルータにはそれぞれ優先度(1〜254)が設定されており、より大きな数字をもつルータが「マスター」となります。仮に優先度が同じ場合であっても、今度はIPアドレスの値が大きいほうが「マスター」となるため、重複することはありません。

 それでは、VRRP広告が「マスター」からバックアップ機に通知されない場合とはいかなる場合でしょうか。

VRRP Advertisementパケットが相手に届かない原因には,以下の三つが考えられます。それは,(1)マスター装置に障害が発生した場合,(2)マスター装置とバックアップ装置の間の回線で障害が発生した場合,(3)マスター装置が一時的に輻輳(ふくそう)状態になり処理が追いつかなくなった場合――です。

(1)の場合,マスター装置は障害でパケットを送受信できない状態にあるため,バックアップ装置がマスター状態に移行しても問題は発生しません。

 これはルータがスワッピングする場合の『正常ケース』です。

(2)の場合は,マスター装置自体は稼働したままなので「同時マスター」の状態になってしまいます。「同時マスター」になると両方の装置でパケットの中継を行うようになります。しかしながら,二つの装置間の通信が成立していないため,(2)のケースでは実際にはループにはなりません。

(3)の場合も,(2)と同様にマスター装置自体は稼働したままなので「同時マスター」状態になります。(2)の場合と異なるのは,(3)のケースではループが発生するという点です

VRRPを適用するレイヤー3の環境では,(3)で同時マスターになった場合でも大きな問題にはなりません。なぜなら,パケットが重複して中継される可能性はありますが,ルーターではブロードキャスト・パケットをサブネット越しに中継しないので,実質的にパケットがループ上を巡回することがないからです。